ノベルティの勘定科目は?経費にできる社内外向けグッズの見極め方
最終更新日:2026.07.03企業や事業者がノベルティを制作する際、経費にできるかどうかは気になるポイントですよね。また経費計上にあたって、何の勘定科目を使用すればよいか判断がつかない方もいるのではないでしょうか。このコラムでは、ノベルティの勘定科目について、会計処理に慣れていない方にも分かりやすく説明します。シーン別のノベルティにぴったりのオリジナルグッズも紹介しているので、ぜひチェックしてください。
ノベルティは経費計上が可能!
企業・事業者が営利目的や福利厚生目的で制作したノベルティは、経費として計上できます。事業にかかった経費は基本的に課税対象外なので、ノベルティ制作にかかった費用を計上することで、節税につながるでしょう。
ただし、ノベルティの勘定科目は「制作目的」によって異なります。とはいえ、勘定科目の分類は法的に明示されているわけではないので、万が一誤った勘定科目を使ったとしても罰則があるわけではありません。しかし、誤って計上すると、資金の流れがうまくつかめなくなってしまうほか、経営の透明性の確保が難しくなる恐れがあります。事前に正しい勘定科目が何なのかを知り、適正な会計処理に努めましょう。
【シーン別】ノベルティの勘定科目
お客様へのプレゼントや購入のおまけとして配布するノベルティ:販売促進費
購入条件達成や来場・来店のおまけとして制作するノベルティの勘定科目は「販売促進費」を使います。販売促進費とは、その名のとおり、商品・サービスの販売促進を目的として配布・販売するものの勘定科目です。
なお「宣伝広告費」を使用することも可能ですが、一般的には、特定の顧客・消費者を対象とする直接的な営業活動には販売促進費を用います。何らかの条件達成のおまけをつければ、集客や売上向上が図れることから、販売促進費が適していると考えられます。
販促ノベルティにおすすめのアイテム
販促ノベルティには、PRしたい商品・サービスに関連するグッズがおすすめ。名入れ・ロゴ入れで、オリジナリティを高めましょう。
店頭・街頭でのバラまきノベルティ:宣伝広告費
店頭や街頭などで不特定多数へ配布する、いわゆる「バラまきノベルティ」の勘定科目は「宣伝広告費」です。宣伝広告費とは、広告や宣伝にかかった経費の勘定科目を指します。
なお、バラまきノベルティは、会計上で分類が同じ一般管理費の一種である「販売促進費」として計上することも可能です。しかし一般的には、CM、広告、ノベルティ配布など、不特定多数へ向けた間接的な営業活動にかかった費用は宣伝広告費を使用します。
バラまきノベルティにおすすめのアイテム
バラまきノベルティには低単価の消耗品がぴったり。大量に運搬することや受け取ってもらいやすさを考慮し、持ち運びやすいサイズと重さのグッズを選びましょう。
展示会・説明会の配布用ノベルティ:配布目的によって使い分ける
展示会や説明会の来場者に配布するノベルティは、どのような目的で制作したかによって勘定科目が変わります。
例えば、企業が自社や商品・サービスの認知度向上、集客を目的に、不特定多数に配布するノベルティの勘定科目は「販売促進費」です。新商品・サービスのPR活動の一環としてノベルティを配布する場合は「広告宣伝費」を用います。
一方、学校説明会やオープンキャンパス、体験入学といったイベントで、志願者の募集や広報目的で配布するノベルティの勘定科目は「採用教育費」です。なお、学校法人・教育機関の教育活動にかかった費用には「教育研究費」を用いることも可能ですが、配布目的ではなく、イベントの中で実際に使用する学習用のツールや材料に限ります。
展示会・説明会用ノベルティにおすすめのアイテム
展示会・説明会用ノベルティには、会場でそのまま使えるグッズが最適。筆記用具やバッグなどの実用的なグッズなら、宣伝効果も上々です。
取引先への挨拶回り・接待用ノベルティ:接待交際費
年末年始の挨拶回り、営業、社外の人を含む親睦会などのために制作した企業ノベルティの勘定科目は「接待交際費」が適しています。接待交際費とは、事業活動や取引先との関係の円滑化を目的とする接待・謝礼・贈答などにかかった経費の勘定科目です。なお、接待交際費は損金算入の上限額が定められているので、取り扱いには注意しましょう。
営業・接待用ノベルティにおすすめのアイテム
営業・接待用のノベルティは「実際に使ってもらえるか」を重視したいところ。自社の存在感をさりげなくアピールしつつ、実用性の高いデザインにするとともに、季節感にも配慮すると効果高めです。
社内向けノベルティ:消耗品費または福利厚生費
社内向けのノベルティの勘定科目は、制作目的によって「消耗品費」もしくは「福利厚生費」を使います。
例えば、社内で従業員が業務に使用することを目的として制作した場合は消耗品費です。一方、表彰や記念、慶弔、労いなどの気持ちを込めて従業員に進呈するノベルティは福利厚生費が適しています。また、社内大会の参加賞や記念品、景品なども、福利厚生費として計上するのが一般的です。
社内向けノベルティ・景品・記念品におすすめのアイテム
社内向けノベルティ・景品・記念品に重要なポイントは「特別感」。実用性を押さえつつ、ギフトボックス入りのアイテムを選ぶ、名入れするなど、メモリアルなシーンにふさわしいグッズに仕上げましょう。
採用活動用ノベルティ:宣伝広告費または採用教育費
企業の採用活動にかかった費用の勘定科目は「広告宣伝費」もしくは「採用教育費」を使用します。使い分けのポイントは「配布対象」です。
求人広告やイベントに参加した不特定多数へのプロモーションなら、販売促進費を使用します。対して、入社候補や内定者などの特定の配布対象に、フォローや従業員教育の一環として配布するノベルティは採用教育費です。
採用ノベルティにおすすめのアイテム
採用ノベルティに必要な要素は、企業の理念や価値観が伝わること。トレンドも取り入れて、就活生の心に刺さるオリジナルグッズを制作しましょう。近年はSNS映えも意識することがポイントです。
ノベルティ以外の企業オリジナルグッズの勘定科目は?
オリジナルグッズ商品の制作費
販売目的に仕入れたグッズの勘定科目は「仕入高」を使うのが基本です。制作に際し、デザインなど一部の工程を外注した場合は「外注費」を使用します。
また、商品を販売することで得た収入の勘定科目は「売上高」です。なお、期末の在庫は「商品(資産)」として計上します。
オリジナルグッズ商品におすすめのアイテム
物販用のオリジナルグッズは、見た人がつい手に取りたくなるような仕掛けが大切。クオリティにもこだわって、ユーザーに「使いたい」と思われるグッズを選びましょう。迷ったときは、定番の実用性グッズから始めるのがおすすめです。
イベント装飾
イベント装飾にかかった費用は、用途によって勘定科目が変わります。例えば、イベントに使用する装飾品として制作したものは消耗品費です。ただし、費用が10万円を超えたときは資産となり、工具器具備品として計上します。
スタッフのユニフォーム制作にかかった衣装代は、福利厚生費です。特定の商品・サービスのプロモーションイベントにかかった費用は、販売促進費が勘定科目となります。
イベント装飾におすすめのアイテム
イベント装飾は、会場を自社のカラーで彩り、商品・サービスをより魅力的にみせるための装置です。遠くから見ても分かりやすく、持ち運びやすいグッズにすれば、多くの注目を集められること間違いありません。
ノベルティの経費計上と勘定科目に関する注意点
企業が制作したノベルティを経費に計上する際には、5つのポイントに注意してください。
一度決めた勘定科目は変えない
原則として、一つの項目で一度決めた勘定科目は変えないこととされています。仕訳の基準を統一することで、継続性・整合性のある適正な会計処理が可能になるからです。
万が一誤った勘定科目を使用してしまった場合は、すみやかに修正しましょう。ただし、同じグッズでも、目的の異なるノベルティなら、別の勘定科目を使用しても問題ありません。
領収書を保存しておく
事業の経費として計上するためには、かかった費用の領収書が必要です。領収書は、税務上、会計の流れが分かる重要書類に該当します。法律で、法人は7年間、個人事業主は5年間保存することが定められているので、紛失には注意してください。また、電子帳簿保存法の施行により、領収書を電子データとして保存する際には所定の手続きを経て処理しましょう。
適用欄に制作・配布目的を記載しておく
会計処理では、正しい勘定科目を用いるのはもちろん、正確な記録管理も重要になります。その方法の一つが、適用欄への「制作・配布目的の記載」です。何のためのノベルティなのかが一目で分かるようになるので、管理しやすいほか、税務調査で指摘を受けたときにもスムーズに対応できます。
制作目的によっては経費にならない
経費に計上できるのは、原則として業務目的の費用のみです。プライベートで使用する商品・サービスの料金や、事業に直接関係ない相手へ進呈するノベルティの制作費などは、経費に計上できません。
また業務用でも、社会通念上、目的に対して高額すぎるとみなされるノベルティは、経費として認められない可能性があります。そのほか、現金や商品券、換金性の高いブランド品、処分見込価額による評価額が1万円を超えるグッズを進呈する場合も、経費にできないことがあります。特に、高額な社内向けノベルティは「給与」と見なされ、課税対象となるケースがあるので注意してください。
余ったノベルティは棚卸資産に計上する
未配布で余ったノベルティは、金額にかかわらず、企業が保有する貯蔵品として「棚卸資産」に計上できます。原則として、ノベルティの経費計上のタイミングは、制作時ではなく配布時です。余ったノベルティは、処分して損失処理することも可能ですが、貯蔵品にすれば別の機会で再利用でき、配布した時点の経費にできます。あらかじめ余る可能性があると分かっているきは、借方を「貯蔵品」、貸方を「未払金」とし、実際に配布したときに目的に適した勘定科目を用いて経費化するとよいでしょう。
まとめ
企業が制作したノベルティは、経費計上が可能です。ポイントは、制作目的に合った勘定科目を使用すること。正しい勘定科目を知って適正な会計処理に努めるとともに、賢く節税しましょう。
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